もっと知ろう

      骨のこと壊死と付き合うために
 
       ここでは骨の構造や、その役割、骨の中で起きていることなど、うさぎがお勉強したことをちょっとづつ
      報告していきます。
       壊死の再生と丈夫な骨頭の再建を目指すためにも、自分の体・骨の中で何が起きているか、よく理解する
      ことが大切です。
       でも、うさぎは素人なので、間違っているところも多いかと思います。
      気がつかれた方、ブログかゲストブックにご一報ください。
 
    目 次
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    1 骨の構造    4 破骨細胞と骨芽細胞
    2 骨の役割
    3 骨折の修復 
 
 
 
 
 1 骨の構造
                                         「人のからだ」学習研究社から
   うさぎは、骨はただのカルシウムの棒だと思っていました。でも、骨の中ってとても複雑だったん
    ですね。
   びっくりです。その中の細胞を始め、1つ1つが骨だけでなく、生命の維持にとても大切な働きを
  しているんです。
   そのことはこれからちょっとづつ報告していきますが、とりあえず骨の基本構造を理解しておきま
    しょう。
 
 
 
 2 骨の役割
  (1)骨は体を支える
     立ったり座ったり、歩いたり走ったり、人の体が様々な姿勢をとった時に骨は体を支えていま
    す。
     もし骨が無いか、あってもこんにゃくみたいにブヨブヨだったら自分自身の体重に負けて、ま
    ったく身動きができません。そのような生物はみみずのように超小型化するか、海中のクラゲの
    ような生活環境でしか生きることができません。
     人間のような大型の生物は、昆虫のように硬い殻をまとったりもできないので、体を支える骨
    の存在は大変重要です。
     また、骨は関節という可動部分や筋肉を備えることによって、歩
    くために足を動かしたり、腕を曲げたりする時に重要な役割を果た
    しているのです。
     骨は体重の4倍もの力に耐えると言われています。そのために骨
    は骨梁(こつりょう)という細い繊維状の骨を、力学的にうまく組
    み立てた構造をしています。骨梁の多くは45度の角度で走り、お
    互いに直交し、力の加わる方向に対して数を増やしたり、太くした
    りしています。このような力学的対応をウォルフの法則といいます。
 
                                 
                                            大腿骨の上半分の中を走る骨梁
                                          「骨の健康学」岩波新書から
  (2)骨は臓器を守る
     代表的なものが頭蓋骨と肋骨です。人間の脳みそはちょっと硬めの豆腐くらいの固さだと言わ
    れています。生命活動の司令塔である脳を守ることが頭蓋骨の最大の使命なのです。
     また、心臓や肺を始め、生命の維持に不可欠な様々な臓器を守るために肋骨がそれらをカバー
    しています。骨盤も子宮や腎臓をただ乗せているだけではなく、それらを保護する役割も担って
    いるのです。
 
  (3)骨はカルシウムの貯蔵庫
     人間の体の中には赤ん坊で約30g、成人では女性で700〜800g、男性で約1000g
    のカルシウムが存在すると言われています。その1%が血液や他の臓器の中に、残りの99%が
    骨に含まれています。
     骨は基本的に儀織灰蕁璽殴鵑料^櫃函△修海謀匹蠅海泙譴織ルシウムなどのミネラルででき
    ています。カルシウムはリン酸と結合して、ヒドロキシアパタイトと言う化合物となって骨芽細
    胞によってコラーゲン繊維に沿って沈着しているのです。
     もし骨に含まれるカルシウムの量が不足してくると、骨全体が痩せて細くなるばかりでなく、
    その内部もスカスカになり、骨粗鬆症の状態となって体重や衝撃に耐えられなくなって、ちょっ
    としたことで骨折してしまうことになります。
     また、カルシウムは体の中で行われる細胞の様々な働きに、とても重要な役割を果たしている
    ことが判っています。
     例えば筋肉の収縮・弛緩といった動きや、神経系の情報伝達にはカルシウムが細胞の中に取り
    込まれたり、放出されたりすることがスイッチの役割を果たしていることが知られています。
    なので、血中のカルシウム濃度が基準値以下に下がると、体は様々な変調をきたすことになりま
    す。そんな時は食物からのカルシウム吸収量を増やして補おうとするんですが、それでも不足す
    る時には、骨の中のカルシウムを溶かして血中のカルシウム濃度を維持しようとするんですね。
 
  (4)骨は血液成分の製造工場
     骨の中には骨髄くうというのがあって、その中は骨髄によって満たされています。骨髄の中に
    も細い血管が行きわたっていて、その周囲には赤血球や白血球、ヘモグロビンなどになる前段階
    の細胞がたくさん待機しています。
     これらは主に造血幹細胞から分化して作られるんですが、その中の1つに破骨細胞(骨をこわ
    す細胞)があります。
    また、骨芽細胞(骨をつくる細胞)は間葉系幹細胞から分化しますが、いずれも骨髄の中に含ま
    れているんです。
     だから、自分の骨髄からこれらの幹細胞を抽出して、人工的に分化、培養して骨の中に移植す
    ることで骨再生を果たそう、と言うのが再生医療の考え方なんですね。
     こうした骨髄を持つ骨は大腿骨だけでなく、子供と成人では若干の違いがありますが、ほぼ全
    身にあって血液成分を作り続けています。
 
                              「人体の正常構造と機能・運動器」日本医事新報社から
   全身の細胞にとってとても大切なカルシウム、おまけに血液成分まで。骨は頼もしい存在だったん
  ですね。
   でも人工関節にすると造血機能はどうなるんだろう?
  うさぎは献血も断られるほどの貧血なのでこの点は心配です。
 
 
 
 3 骨折の修復
  (1)骨折に対する生体反応
     骨折とは、外部の力によって骨の連続性が絶たれた状態を言います。なので骨にヒビが入った
    状態もりっぱな骨折と言えます。
     骨折、つまり骨組織の連続性が絶たれると、骨の中の細い血管がちぎれて出血します。
    骨の中には細い血管がたくさん走っていて、たとえ小さな骨折でも血管がちぎれ、骨折部位の周
    囲を流れ出た血液で浸してしまいます。こうして流れ出た血液はやがて固まりだして血腫(けっ
    しゅ)となり、ゼリー状になります。
     一方、骨折による刺激から炎症を生じ、炎症を生じた部位からは血液中の何種類もの細胞に集
    まるように促す局所ホルモンが出されます。こう
    して白血球を始めとした数種類のリンパ球などが
    骨折部位に集まって来ます。
     そして忘れてはならないのがもう1つ、局所ホ
    ルモンに応じて集まってくる骨膜細胞です。
    骨膜細胞は骨の周りを薄く取り囲んでいて、体の
    成長期には骨を太くするのに活躍しますが、成長
    が終わると活動をを休止し、出番がなくなる細胞
    です。
     ですが実は骨膜細胞は骨芽細胞(骨をつくる細
    胞)が活動を休止して、休んでいる状態に対して
    つけられた呼び名なんです。なのでこんな非常時
    にはまた骨芽細胞として活動を再開し、元気良く
    骨を作り始めるのです。似たようなものに骨細胞
    があります。
 
  (2)修復のプロセス
     骨折部位に集まった骨膜細胞は、血小板の出す
    局所ホルモンの影響を受けてその数を増やします。
    こうして増殖した骨芽細胞は、骨折部位にできた
    ゼリー状の血腫の中に入り込み、両方の骨折端を
    線維状の網でくるんでしまいます。壊れた橋の代
    わりにひとまずロープで繋いだようなものです。
    この状態は線維で仮の骨が作られていることから、
    線維性仮骨形成と言います。
     また、局所ホルモンの1つは周囲の血管にも働
    きかけて新しい血管を作り、骨芽細胞や線維性仮
    骨に栄養や酸素が行きわたるようにします。そし
    て、そのような部位では骨芽細胞が線維に沿って
    カルシウムを沈着させ、弱い骨を作り始めます。
     一方、新生血管が行きわたらない骨折中央部で
    は、細胞がひとまず軟骨を作り出します。これを
    軟骨性仮骨と言います。そして次にはこの軟骨が
    弱い骨に置き換えられていくのです。
     そして、最終的にはこうして作られた弱い骨が
    破骨細胞(骨をこわす細胞)によって溶かされ、
    再び骨芽細胞によって成熟した骨が形成されてい
    くのです。
                                      仮骨形成を経た骨折の二次性癒合の経過
                                          「標準整形外科学」医学書院から
  (3)骨の特性
     体重などの負荷をかけると骨は強くなると言われていますが、なぜ強くなるのか完全にはわか
    っていません。しかしこれには骨芽細胞(骨をつくる細胞)と破骨細胞(骨をこわす細胞)の働
    きが関わっていることがわかっています。骨に体重(負荷)をかけないと破骨細胞の働きの方が
    骨芽細胞の働きに勝ってしまうというのです。
     なので、骨折の治療の場合は完全に骨が癒合するまでの間、ずっと安静・固定するよりも、早
    めに体重をかけて、痛みをこらえて歩き始めるほうが骨の付きが早いと言われています。
    これには血流も関係していることがわかっています。骨に負荷をかけると骨の中の血流が増える
    んです。
     一方、骨を圧迫すると弱いマイナスの電位が発生して骨が強くなる現象も知られています。
    この現象の基本は今から100年以上も前に、雲母のような繰り返し構造を持つ結晶状態の物質
    に圧迫力を加えると、弱い電位が発生する現象として発見されました。
     その後の研究により骨には圧迫するとマイナスの電位が発生し、伸ばすとプラスの電位が発生
    することがわかってきました。
    マイナスの電位は血液中のプラスのカルシウムイオンを引き付けるため、骨に血液中のカルシウ
    ムが結合しやすくなるのです。
     以上のように、骨に負荷をかけると骨の中の血液の流れが良くなって骨芽細胞の働きが良くな
    り、同時に弱いマイナスの電位が発生することによって骨の中のカルシウム量が増え、骨が強く
    なると言えます。
 
 
(4)超音波骨折治療器
     このような現象を応用したと思われるのが「超音波骨折治療器」によ
        る骨折治療です。
    従来骨折の治療は手術をするか、骨折部分を整復した後はギブスなどで
        安静・固定して数ヶ月間は骨が自然癒合するまで待たなければなりませ
        んでした。
     しかし、この治療方法によって従来に比べて骨の癒合に要する期間は、
    約40%短縮される効果が確認されています。サッカーのベッカム選手
    や、野球の松井選手が骨折の治療に用いたことでも知られるようになり  (株)伊藤超音波製の
    ました。そして最近ようやくこの治療方法が先進医療として認められ、     超音波骨折治療器
    健康保険の適用を受けられるようにもなりました。
     「機械で骨折を直す」などと言うと、なんだか怪しげなものに聞こえ
    ますが、骨の形成を促進すると考えれば納得できると思います。
     北京の病院で使われている「大腿骨頭壊死症治療器」もおそらくこの
    延長上にあるのでしょう。
     ここで注目したいのは骨折の治療ということではなく、骨折が治癒す
    るプロセスのなかで、骨芽細胞(骨をつくる細胞)が重要な働きをして
    いることです。そしてカルシウムが骨に結合する要因・環境についてで  大腿骨頭壊死症治療器
    す。
    骨折の治癒とは、まさに骨の再生に他ならないからです。
 
   ここまで読んでくれた辛抱強いあなた、お疲れ様です。
   骨折のこととは言え、骨の再生を促す医療機器の進歩には本当に嬉しいものがあります。
  大腿骨頭壊死症治療器が日本で開発・製品化されないのは大学などのこの病気に対する研究方針や、
  メーカーが研究・開発にかける費用を回収できる見通しが無いためだと思います。
  骨髄血移植などと組み合わせたら、きっと大きな効果があると思うんですが。
   うさぎはほんとに良く骨折する人で、肩、手首、手の指(2回)、肋骨、両膝(2回)骨折の経験
  があります。肩の時には2回も手術をしました。きっとあわてんぼさんなんでしょうね。
   ということで、お勉強はまだまだ続きます。
 
 
 
 
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