毎日新聞2008年4月21日
  医療ナビからの抜粋です

 

医療ナビ:4月の診療報酬改定で24の先進医療が保険適用に。どんな技術なの?

 ◆4月の診療報酬改定で24の先進医療が保険適用に。どんな技術なの?

 ◇患者の体の負担を軽減

 4月の診療報酬点数改定に伴い、新たに24の「先進医療」に保険が適用された。これまで一部にしか保険が適用されなかった高度な医療技術を、患者はより利用しやすくなる。身近な四つの技術を紹介する。

 ●超音波骨折治療法−−治癒期間を短縮

 骨折部分に超音波を照射することで回復期間を短縮する効果がある「超音波骨折治療法」。02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)開催前、左足甲を骨折したイングランド代表のデービッド・ベッカム選手がこの治療法を採用し、約7週間後、W杯出場を果たしたことで話題になった。

 対象は開放骨折と粉砕骨折。骨折の手術後、弱い超音波を1日1回20分照射する。専用の治療器は使い方も簡単で、入院中だけでなく退院後も自宅で治療を続けることができる。

 すねや手首の骨などで治癒期間が40%程度短縮された臨床研究結果が報告されている。

 弘前大整形外科の藤(とう)哲(さとし)教授(59)は「副作用も少なく、患者負担が軽い。特に、スポーツ選手や会社員など現場復帰を急ぐ人たちに向いている」と話す。