問題・2
外傷性の大腿骨頭壊死症患者が、しばしばぶつかる問題及び対策

 

 

第三段階 : 壊死の確定診断・・・・・困難な闘病期間・・・・・病院での治癒
   

 [時間]
     壊死の確定診断から病院で治癒するまでには、2年か或いはまたもっと長い時間がかかります。
    壊死の確定診断があってから病院での治癒までに、もしすぐにタイムリーな治療を見つけることができて、良い治療効果
   があったとしたら、それはあなたにとって本当に幸運なことです。
 さもなければ、あちこち駆け回って苦労した挙句、辛酸をなめつくして、全財産を費やすことになります。もしかしたら、
一番良い治療の時期を無駄にしてしまうことになるでしょう。
この過程での苦しみはとても長期にわたり、それは人間の意志をすり減らし、その心をむしばんで、ついにはあなたの生き
る意欲を奪い取ってしまうのです。
大腿骨頭壊死症になったら、結局一人の人間の精神をとことん、どこまでも傷つけて台無しにしてしまうということは、私
自身こそが最もよく分かっているのです。もちろん、同じ病気からくる思いやりという病人同士の気持ちも分かるのです。
 
 [問題]
     この段階での主な問題は: 1、どうやって最適な病院を見つけ、最良の治療計画を決めるかということ  2、どうやっ
  て気持ちを落ち着けて、治療と看護に協力していくか、ということがカギです。
    大腿骨頭壊死症だと確定診断されると、恐れを抱き、悲観的になったり、マイナーな気持ちになって絶望し、ひいては気
  持ちも壊れてしまい、焦りや不安、不眠があなたを支配するようになります。これは目の前が真っ暗で、希望がなく、見通し
  も立たずに光明を見いだせないからです。
 どこに行って治すか、どうやって治すか、治すのにどれくらい時間がかかるか、治癒できるのかどうか、誰もはっきりとあな
 たに言える人はいないのです。だから私は、テレビの講座番組を私に見させてくれたその友人に一生感謝しているのです。彼
 は私を光明のさす道に導いてくれて・・・・・・・
 


 [対策]
1.この期間は家族からの慰めや献身、支えが精神的、物質的支えとしてとりわけ重要です。
 あちこち動き回ってたくさんの情報を見て、西洋医学の医者のところからは手術による治療法、東洋医学の医者のところ
 からは保存的治療法を得るのです。
  全快した友人には話を聞きに行って、治療が成功した経験を聞いたり、各方面の資料を集めましょう。そして、あなた
 が安全で信頼できると思う治療計画を選んで決めるのです。
   そして更に2つの心構えをしておかなければなりません。治癒したらそれは一番良いのですが、万一壊死の進行が早くて
   治療効果も必ずしも願いどおりにはならず、壊死が広がったり骨頭が変形したりすると、それは受け入れることがとても
   難しいことになります。しかし、どうやってその事態に向き合っていくかということも考えておかなければいけないのです。
 
      私たちよりもっと不幸な人たちが、どれだけいることか考えましょう。例えば私には1人の友人がいますが、手で探って
   いたらお腹にしこりがあったのです。検査したら末期の肝臓癌で、105日後に亡くなりました。
   かつて彼は言っていたものです、「私を生かしておいてくれさえすれば、たとえ車椅子に座っていても愉快なのに!」 
  またこういう人もいますよ、2000年に甲状腺乳頭癌になったのが治癒して、今度は2007年に悪性の皮膚癌になっ
  て、1年も経たずに亡くなってしまいました、命って本当にはかないものです。とても悲惨なことですね!
     だから私は皆さんに言いますよ、私たち、生きてさえいればそれだけで希望というのはあるんですよ!一筋の希望さえ
    あれば決してあきらめるわけにはいきませんよ!
    私たちは是が非でも気持ちを整えて、楽観的な気持ちでいるように、積極的に努めましょう。悲しみの涙で自分を救
  うことはできません。ネガティブな気持ちでは、病気の治療に対して何も良いことはありません。反対に病状を悪くして
  しまうでしょう。確信を持つこと、決心すること、揺るぎない気持ちを持つことこそが自分を救う前提なのです!
  全てのプラスの要素を活用して良いんですよ。多方面に援助を求めましょう。大多数の人は善人であると信じることです。
  誰かがあなたを陥れるかも知れないなどと、いつも心配していてはいけません。人情が全く足りないなどと思っていたり
  していてはいけないのです。
  私たちは正常に立てるようになってから、病気が治って健康な身体になって社会に報いることができるようになってから、
  ありったけのちからを出し尽くして、かつて私たちを大切にして気を配ってくれた全ての人たちに対して、最大限報いて
  あげなければなりません。

 

 

   2.ひとたび大腿骨頭壊死症の確定診断が出たら、私たちはやっぱり先に釘を抜き取ってしまうべきだと思います。大腿骨
    頸部骨折の手術で入れた釘は骨頭を支える働きがありますが、それは身体にとって異物であり、ある程度のスペースをと
    ってしまって、血液の循環に影響するのです。
   抜釘手術と同時に、壊死部を全部取り除くことや、骨移植、血管移植、幹細胞移植などの保存手術を選択するかどうか
  を考えても良いでしょう。これらは治療にとって効果があり、骨梁の成長を促進するのです。術後には系統的な中医学の
  治療を行いましょう。
     私は外傷性の大腿骨頭壊死症には、中医学と西洋医学を組み合わせた治療がとても大切だと考えています。怪我をし
    てすぐに必要とする手術はできるだけ早くにしなければなりません。(24時間以内なら更に良い) 抜釘と同時に、手
    術のやり方もいい加減ものではいけません。手術はちゃんと成功しなければなりませんからね。
    私は何人かの、手術に失敗した友人たちのレントゲン写真を見たことがあります。骨頭が、まるで曲がって乗ってい
   るようで、帽子を斜めにかぶっているみたいでした。こんな風に、くっつける場所の良くない骨頭は、続いて壊死を発
  症し易いのです。
     ここでついでに説明しておきましょう。関節保存とか、関節置換とはどういう意味でしょう。前者は自分の大腿骨頭を
    残しておく手術方法です。(例えば私が言ったような、抜釘と同時にやれる各種の手術です) 
    後者は壊死した大腿骨頭を取り除いて、人工股関節に置き換える方法ですね。それには股関節の部分置換と全置換の2
  種類があります。部分置換は骨頭だけを取り換えて臼蓋は取り換えません。全置換は骨頭も臼蓋も一緒に取り換えます。
   人工関節の寿命は一定の年数に限られていて、一般的には10年から20年くらいです。人工のものは、しょせん人工
  のものなのです。なので、股関節置換手術はできるだけ先に延ばして、手術を選択する年齢は一般的には60歳以上が適し
  ているとされています。

 

 

   3.壊死の確定診断の後にはどこで治療するか、どうやって治療するかにとてもエネルギーを費やします。私は今、はっきり
   とあなたに言えますよ。大腿骨頭壊死症は治すことができるんですよ!中でも、早期に始めたら治療効果はもっと良いので
   す。想像しているような、永久に続く癌の苦しみのような怖さはないのです。
  たくさんの病院、たくさんの医者がそれをコントロールすることができるんです。ただ、私は統計をとったことがないだ
 けのことで、各病院での治療方法はそれぞれ違いがあり、治癒率が同じではないというのにすぎません。ですから、たくさ
 んの人たちがたゆまずに頑張り続けているように、みんなで一緒に目的を達成しましょう。頂上に行く道はたくさんあるの
 ですよ。
    大腿骨頭壊死症の治療は世界的な医学上の難題です。今この時に中国で診てもらってもね。中医学と西洋医学を組み合わ
  せて診てもらっても、中医学で診てもらってもです!
 
  切に待ち望んでいるんですよ。将来この医療の世界が規律正しく健全に発展して、道理が道理として通用する状況になっ
 て、そして病に苦しめられているもっと多くの広範な友人たちに幸福をもたらすことをね。
    多くの友人たちが言うんですよ。「この病気になって窮地に陥っていて、どのようにすべきなのかが分からない」
  私はこう言いたいのです。早く治療する方が、いつだって遅くなってから治療するよりずっと良いんです。治療する方が
 治療しないことよりずっと良いんですよ。もしあなたが本当に、治療すればするほど悪くなるようであれば、そういうこと
 であれば、その薬があなたの病状悪化の早さをコントロールしきれないのだと説明することしかできません。
  専門家が言うには、大腿骨頭壊死症の進行が早い人は3ヶ月で圧潰し、進行の遅い人は20年経っても圧潰しないという
 ことです。なので、個々の病状の進行のありようはそれぞれ違いがあるのです。
  さあ、治療はしないのですか?成り行きに任せて放っておくのですか?自分に対して申し訳ないですよ。あなたを連れて
 あちこち歩いてくれた脚なんですよ。それは自分1人で深い淵に入り込むようなものです。まさか冷酷にも、助けに行かな
 いとか、命を救いに行かないとかではないでしょうね?
     また、こう言う人もいます。大腿骨頭壊死症は人間の身体が本来持っている自然治癒力で、特別な治療などしなくても一
   定の段階で治っていく病気だと。そうであることを望みますね。そうなれたら本当に良いのに。
だけど私は懐疑的ですね。私は治療しないで自然に治るのを待つなんていう気持ちにはなれません。しかもこのような言い方
は病気が良くなってきた人に対してだけ言うことができるものです。例えばもしあなたが既に圧潰していたり、脚が不自由に
なったり、動けなくなったりしたら、それでも壊死が自然に治ると言えるでしょうか?そのような考え方には最早少しも価値
はないのです。
   西洋医学でこの病気に対する治療方法は、まず最初には骨頭に対する免荷、それから各種の手術を行うというものです。
ここで私は声を大にして呼びかけたいのです。責任を持っている医者でしょう、患者に対して言えるんでしょうか。「西洋医
学ではあなたの今の状況に対して、手術以外には良い方法がない」なんてね。
 

 

 中医学の医者をいくらでも探すことができるし、中医学はとても広くて深いんですよ。たくさんの西洋医学の医者が今のと
ころ治せない病気を治すことができるんです。
ですから万に一つも軽々しくこんなことを言ってはいけないのです。「治す方法はない、人工関節にしましょう!」 患者の
一生を誤らせたかも知れないんですよ。もっとも、仮にもしあなたがもう80歳のお年寄りだとしたらやっぱりお勧めします
よ、人工関節にした方が良いとね。
   私は病気になった多くの友人たちの生活環境が貧しく、経済的に困難なことを知っています。良い病院に行って治療できる
  条件が本当にないのです。それで私はあなたに言いたいのです。最低でも治した症例のある医者のところを選んで診てもらう
  のです。その医者の処方した薬を飲むことです。そのようにしたら回り道が少なくて済むし、無駄なお金を使わなくて済むの
  です。
それからもう1つ言いますよ。大腿骨頭壊死症の薬物療法の場合、薬の投与は一般的に3ヶ月で1クールです。時間を無駄に
しないで実際に調べて確かめなければいけません。
万が一この3ヶ月で効果がなかったら、次の治療プランはどのようにしたら良いでしょうか?あなたがもっと良いやり方を見
つける前に、具体的な問題を具体的に分析しなければいけません。でないと、もしかするとこのようになって・・・・・・・

 

 

   4.治療プランが確定したら、絶対に粘り強くしなければいけません。苦しみを恐れてはいけませんよ。この苦しみの意味
   には含蓄があるんです。精神的、肉体的、経済的な色々な方面の苦しみを含んでいるのです。あなたは一つ一つ学習して耐
   えていかなければなりません。受け入れざるを得ないのですからね。
   治療期間中は医者の指示に基づいてちゃんと薬を飲んで、運動療法や理学療法をしなければなりません。気持ちを穏やか
 に保ちましょう。私たちは、完全に満足できる効果が必ずあるなどと、あてにすることはできません。でも、私たちは科学
 を、医者を信じなければならないのです。完全に満足できる効果が現れるように、頑張って突き進みましょう。
  人事を尽くして天命を待つ、と言うじゃないですか。何事も精一杯努力するんです。最悪の場合に備えて準備をしておく
 んですよ。そうしたら心残りはないでしょう。
    もう一つ、治療期間中には薬の治療効果や反応などを注意深く感じ取るようにして、問題が出たらすぐに医者と意思疎通
   を図ったり、同じ病気の友人たちと検討したりして、速やかに解決しなければなりません。
  負荷をかけないという前提で、医者の指導の下で、順を追ってリハビリをしていきましょう。リハビリにあたっては、一
 つ一つの段階ごとの課題を必ず身につけていくようにしなければなりません。ここではひとまず、多くは言いませんが。

 

  

   5.再検査でレントゲンを撮るのは3ヶ月後くらいが適当です。骨梁の成長はゆっくりとしたプロセスで、急には進まない
    のです。放射線は身体を傷つけますが、MRIは身体を傷つけることがありません。でも、料金が非常に高くて普通の病
    人には受けることができませんね。
   長い病気、大きな病気では経済的損失が計り知れません。たとえ1円でも、私たちは細かく計算して使わなければいけ
  ません。大腿骨頭壊死症の治療には大金を払わなければなりませんからね。
 

 

   3ヶ月治療してから再検査をすれば、壊死した骨は吸収されて、新しい骨がもう育っているでしょう。そうしたら、私
  たちはもう救世主を見つけたということです。薬の服用を続けましょう。勝利は目前ですよ。健常者の健康な生活ができ
  るようになるのも遠くはありません。
     人間は人として自分を信じて、たゆまず努力し、自分を律することが必要だと、私は強く言うものです。一生のうちで
   は、私たちは他人のために尽くすことがとても多いものです。でも、いささかの救いも求めることはできません。私たちは
   脚が不自由で杖を突いているし、生活も全く自分で全部を処理することはできませんが、でも、自分のことはできるだけ自
   分んでやりましょう。
  生命は本来、運動することの中にあるんです。誰か健常者があなたを3ヶ月もベッドに縛り付けたら、必ず病気になって
 しまいますよ!たとえあなたが何もしなくても良いという素敵な条件に恵まれているとしても、他人に頼りすぎてはいけま
 せん。
  1人で杖を突いて病院に行って入院したら、難儀なことではあるけれど、病院関係者や、まわりの親切な人の手助けの中
 で、何でもやり遂げることができるのです。
  私はかつて杖を突いて、デイパックを背負って、手元に2万元のお金と段ボール箱を持って、1人で北京に行きました。
 駅に私を迎えに来る人は呼びませんでした。私の夫はとてもびっくりして、私をしっかり送っていかなかったことを後悔し
 たのです。
 そうです。長く病気をすれば親孝行の息子にまで嫌がられると言いますよ。私たちは家族のために、たくさん思いやらなけ
 ればいけません。私たちの身体は不完全ですが、家族や社会の厄介者になってはいけないのです。

 

 

     第四段階:病院での治癒・・・・・退院後の管理・・・・・本当の完治


               ( 二度と骨頭の圧潰を心配しなくても良い状態)
   

 [時間]
     この段階は病院での治癒から、治療効果をさらにしっかりしたものにして永遠に・・・・・・・

 

    しっかりと薬を飲むこと、そして検査、仕事に付き合い、そして娯楽、他人を助け自分を助ける、感謝の心を持つ、価
    値と意義のある人生 注7
      注7:原文は以下の文章です。
    
         この文章(?)は、単語の羅列になっていて、中国語における文章の構造を伴っていません。
         なので、中国人にも理解不能、翻訳不能の文章(?)なのです。おそらく瀟ねえは、原稿を書いている中で、
         気持ちが高揚してきて、ちょうど李白や杜甫の漢詩や唐詩をまねて書くようなことをしたのだと思われます。
         一種の言葉遊びをしているのです。ですが、漢詩や唐詩としても成立していませんね。
         なので、どんな名通訳者でもこの文章(?)を自然な日本語に翻訳することは不可能です。
         ですが、敢えてこの文章(?)を書いているときの瀟ねえの気持ちを代弁すれば、こういうことなのでしょ
         う。
         きちんと薬を飲んでしっかり検査をしていけば、仕事でも何でも、満ち足りた人生を過ごせるようになるの
          です。
   

 [問題]
    この最後の1段階は、主要にはどのようにして治療の成果を守り、治療効果をしっかりしたものにして、なおかつ将来もっ
  と良くして、最低でも現在より悪くならないこと、年をとっても人工関節置換の必要がないことを願う段階です。たとえそれ
  が偶然の幸運によるものだとしてもね。私たち、努力してこの一番良い願いを実現すべく、一歩一歩着実に進んでいきましょ
  う。
   たくさんの友人たちが私に聞くことでしょう。 「あなた、根本的に完治したの? 完全に良くなったんですか?」 ここ
  で私は何が根本的な完治で、何が病院での治癒なのか、先に説明しておきましょう。
     何を根本的な完治と言うのでしょう?根本的な完治とは大腿骨頭の組織構造、形態、機能が元々の状態と完全に同じにな
  るということで、それは間違いなく不可能なことだと言えるのです。今に至るまでそんな良い方法は見つかっていないのです。
 あなたに答えましょう。「完全にでも、根本的にでもありませんよ!」ってね。だけど成人で、壊死のステージが0期、M
RI検査で骨頭に虚血が確認されていても骨細胞はまだ壊死してないケース、それから子供の大腿骨頭壊死で、骨端が破壊さ
れていないケースは完全に快復することが可能なんですよ。
 でもこれでは、私たち一般的な患者にとってはそのように快復する機会がないのと一緒です。なので私は完全にでも、根本
的にでもないと言ったんです。
    何を病院での治癒と言うのでしょう? 分かりやすく言うと、病院での治癒というのは大腿骨頭壊死が、色々な方法で積極
 的に治療することを通して、病院における最善の治療効果が得られた状態のことを言うのです。
 だけど、その状態でも多かれ少なかれ後遺症が残らざるを得ません。私たちの大腿骨頭は元々のそっくりそのままの状態に
なって、私たちのために働くことはできないのですから。これで病院での治癒ということを理解できるでしょう。
 早期、中期、末期の各期での大腿骨頭壊死症における病院での治癒の具体的な基準は様々です。ここでは詳しくは述べま
せん。
   私のレントゲン写真では、骨梁の成長が良い状態ですよ。医者は一般的な状況の下では再び圧潰することはない、けれで
  も私が気をつけて注意することが最上の方策だと言います。
 特に私は元々がせっかちで、何にでも意欲的で、仕事にも夢中になります。仕事でも遊びでも、楽しさのあまり帰るのを忘
れて、ご飯を食べるのも忘れてしまうくらいです。
 なので、今はことの他 「節制」 という2文字を必要としているんですよ。私は大腿骨頭壊死症が病院での治癒に至った
と分かってから、今もう3年余り経ちました。私の見るところでは、健常者とのどんな違いも確実にないし、仕事や生活には
もう大きな支障はありません。
   私は不幸ですよ。思わぬ災いで大腿骨頭壊死症になりました。でも私は幸運です。治癒したし、もう壊死しないんですか
  らね。(笑)
 私はいつも冗談で言うんですよ、「私、まだ見物人の期待に背かないでいられる・・・・・・・」って。
   私は自分の治療効果には満足していますよ。なぜかと言うと、壊死が分かった時はもう早期ではなかったのです。中期の初
  めだったし、その上大変な苦労を経験しつくして治療方法を探したことも時間を無駄にしたんです。なので、病院での治癒に
  至った後には、やっぱり不十分なところや心残りを感じたんですよ。
 旅行に行っても両足から力が抜けたり、足の裏が痛くなったりするまで勝手気ままには歩けません。ダンスは以前と同じよう
 に、頭いっぱいに思いきり大汗をかいて、昔に戻るようなことはできません。5kgや10kgのものを見ると、私は見ただ
 けで尻込みしてしまい、大腿骨頭が潰れてしまうのが怖くて、すすんで試してみる気にはなれません。
  家は5階にあって私は思うように上がったり下りたりできないので、家事の段取りもうまくやって、できるだけ階段を上が
 るのを少なくしなければなりません。私の家では私のことをパンダと呼びます。重点保護対象ですからね。現在は住宅の交換
 がされるのを待っているところです。大腿骨頭を保護して私のこれからの人生を過ごすために、エレベーター付きのマンショ
 ンに入居したいと思っているのです。
 
   

 [対策]
  しっかりした治療効果を出して、その成果を守るには、まずは節制することが必要です。働きすぎや疲れすぎ、負荷のかけ
  すぎはいけません!
 薬のしっかりとした服用についてですが、病院での治療となったらもう長期にわたる薬の服用は必要ありません。もしまだ
重だるくて具合が良くないようであれば、毎年2ヶ月間薬を服用して養生していれば良いでしょう。毎年1回はレントゲンを
撮って検査をするか、或いはまた予後が良好に思えたら検査は必要ありません。
   やっとのことで病院での治療となり、まあ何とか大腿骨頭壊死症という大きな難関をくぐり抜けたのです。私たちはそのこ
  とを満足に思わなければいけません。感謝しなければなりませんよ。際限もなく欲張ってはいけません。たくさんの過ぎた望
  みをしてはいけないんです。
 1人1人に与えられた人生の役割を頑張って果たしきらなければなりません。私たちには身体的にできない事が随分ありま
す。失ったものも多いです。でも、私たちには他の分野で問題なくできる事がもっとたくさんあります。得られるものがもっ
と多いんです。
 
健康回復――そして悟ったこと 

  

   治癒がなって、健康も取り戻して、再びの人生が始まって、苦労をし尽くした後の楽な生活が始まる。私たちは生命の価値
  とか、生きることの意義や、幸福と言う言葉の中に含まれている意味について、ますます深く理解することになります。
  何事も達観してくよくよせずに、細かいことでけちけちするべきではありません。他人に対して寛容さをもって理解するこ
とを良しとするべきです。周りの人に対して、もっともっと配慮して大切にしましょう。人々は自分のために、自分は人々の
ためにということを知らなければなりません。心の中をゆったりとしていれば、損得もそんなに気にかけることではないと思
えるようになります。そのプロセスこそが重要なのです。物質的な欲求にも無欲になれば、お金が多いの少ないのというよう
なことにも変化が出てきて、良いことなのですよ。
 楽しいことも以前より多くなって、喜んでも1日、苦しんでも1日、ならば阿Qの勉強でもして、本当に楽しく1日、1日
を過ごしたら良いんじゃないでしょうか。 注8
  注8:阿Qは、1921年、魯迅作の小説 「阿Q正伝」 の主人公。

 

 時間をますます大切にして無駄に送ることなく、少しでも成果が得られるようにお願いしたいですね。ちょっとした慈善活
動に楽しみを見出すのも意義のあることですよ。できることもどんどん広がって、充実して満ち足りていると感じることでし
ょう。私たちは生命の長さを延ばすことはできませんが、しかし生命の深さや広さを押し広げることはできるんです。
 世間の付き合いで外出して動き回ることが少なくても、じっとして本を読んだりして考えをめぐらしている時間が多ければ、
脚が不自由でも、心は広々と駆け回ることができます。大空のように心を安らかにして孤独に浸るのも一種の楽しみです。ま
さに修行を積むようなものですね。
 心の中を落ちつかせていれば、そわそわして落ちつかないなんていうことはありません。習字をしたり絵をかいたり、歴史
の勉強をしたり詩を書いたり、料理や刺繍、楽しみはあなたが見つけられる限りたくさんありますよ。暮らしは元のまま喜び
と素晴らしさに満ちていることでしょう!・・・・・・・
 

 

    親愛なる友人の皆さん、私のこの話を聞いてあなたはどう受け取りましたか?少しでもあなたの助けになって、少しでもあ
  なたを啓発できたでしょうか?もしそうなれていたら、それはまた私の最大の喜びというものです。
   私たちがどこへも行くことができなくなったら、みんなで手を取り合って一緒にゆっくりと年をとっていきましょう。あな
  たたちは相変わらず私の心の底で一番の、最も気にかかっている宝・・・・・・・
 
                                                                        
                            2009年3月17日初稿、3月19日二稿
                                                        2009年3月24日三稿、3月28日四稿
                            2009年4月7日五稿、4月12日完稿